黒歴史日記。

なで肩です。

許されない僕について

小学生の頃、昼休みに遊んだボールを体育倉庫に返さなかったことを先生に怒られた。

 

5人で遊んでいたのだが、みんな自分が返すのは無性に悔しいので誰も自分が返そうとはしなかった。

結局誰にも返されることのなかったボールは昼休みが終わっても、靴箱に転がっていた。

 

このケース。誰が主犯とかはない。

僕たち5人は平等に悪いと思う。

 

でも、放課後。先生は僕らを叱った45分間の内、

30分は僕の目を見て怒っていた。

 

おかしい!僕らは平等に悪いのだから、1人当たり9分ずつ目を見て怒るべきだ!!と覚えたての割り算でこの世の不条理を感じたが、余計怒られそうなので口には出さなかった。

 

高校生の頃、先生が「はーい、じゃあこれわかる人〜?」と聞いた。教室の反応はシーーン…だった。

 

先生はもう1度、今度は頭の良い友達の目を見て

「おーい、これわかるやつー?」と聞いた。

教室の反応はシーーン…だった。

3度目。今度は先生は僕の目を見て

「間違っててもいいから、なんか言えー。」と言ってきた。

 

むかついたので、絶対に答えてやらなかった。

 

 

 

大学生になった。飲み会に行くようになった。

「好きなタイプは?」と聞かれて

初めて会う人たちだったので、様子見として「ん〜、やっぱ笑ったときかわいい人やな!」

と答えたら周りのテンションが一気に下がった。

放送禁止用語でも言ったのかと思うほど場は冷えた。

 

片や、「無人島に1つだけ持ってくとしたら?」と聞かれた男友達が

「んー、なんだかんだ昔の写真とかかなぁ〜。」

と答えたときは、周りのみんなの目は輝いていた。

あなた、深いことを言いましたね!みたいな顔をしていた。

みんな「あぁ〜、良いねぇ〜〜。」とか言ってた。

 

まじか!!と思った。衝撃だった。

 

こんな!この現場の好感度しか気にしてないような!非現実的な!答えはみんな許すのに、俺の笑顔かわいい人好き発言は許してくれないのか……

 

でもこの世はそうなのだ。

 

カラオケに行って、歌わないことを許される人もいれば、そうじゃない人もいる。飲まなくていい人もいる。趣味を昼寝と答えても許される人。好きな食べ物が焼肉で許される人。将来の夢が「今はない。」で許される人。1億円貰ったら貯金します。で許される人。ファミレスで周りはがっつり食べるときに、1人だけドリンクバーだけしか頼まなくてもみんなに何も言われない人。

 

みんなで悪いことをしても、なんとなく先生が怒りづらい人。授業中、誰も発表しなくて先生が困っていても、自分は発表しなくても大丈夫な人。大学のオンライン授業で、自分のカメラをオフにしていても、教授からの圧が無い人。

 

この世には許される人とそうじゃない人がいる。

 

僕はずっとそうじゃない人だった。

飲み会の質問は大喜利のように聞こえるし、カラオケはなんとか場を盛り上げるべくモンパチを歌うし、ファミレスにいったらお腹が空いてなくてもなんかピザとかを頼む。

 

何人かで怒られていても、先生からの集中砲火率は高いし、授業中は頭が悪いなりに何か発表をして、授業を盛り上げるための燃料にならなきゃいけないし、知っている先生のオンライン授業でカメラを切るとつっこまれる。

 

自分がかなり自意識過剰なのはわかっている。

 

ただ今まで生きてきて感じた、自分のこの役割はあながち間違ってはないと思う。

 

ちなみに、僕はこの役割が全然嫌いじゃない。

 

自分の頑張りが、周りに良い雰囲気を与えられるのであれば、それほど嬉しい事はない。

 

しかし、もしそんな「許されない僕」のわがままが1つ許されるのであれば、死ぬ前に1度だけで良いので、

「今まで許されてきた人」たちだけが集まってしまった飲み会が、ことこどく変な空気になる様を見てみたいとも思うのだ。